先月、コエドビールは「UKIYO-E PROJECT」と手を組んで、目を引くデザインが施された限定ビールを発売した。UKIYO-E PROJECTは、浮世絵の技術を後世に伝えるために職人たちが立ち上げたプロジェクトで、デヴィッド・ボウイやKISSなど、現代の「浮世（今）」をテーマにした浮世絵を手掛けている。今回、彼らは川越のシンボルである「時の鐘」をテーマに、「快晴」と「夕暮」の2つの時間で切り取った浮世絵を発表。コエドビールが埼玉県川越を拠点としていることから、商品デザインとしては完璧にマッチングしている。

リリースされるビールは、ジャパニーズスタイル・ブリュットIPAの「時鐘江戸俤（ときのかね えどのおもかげ）」（アルコール度数5%）。流行を先取りしようと、トレンドがめまぐるしく変わる現代のクラフトビールシーンにおいては、いい意味で時代を逆行しているスタイルだ。ビールはブリュットIPAらしく、すっきりとしていてさわやかな味わい。後味も辛口で暑いこの季節にはぴったりだ。そしてこのビールには、ベルジャンエールでよく使用されるファーメンティスS-33の酵母のほか、和を表す米麹と柚子の皮が使用されている。エステル香が漂うシャンパンのような香りに、柑橘の味わい、そして際立つ苦味があとを引く。IBU（国際苦味単位）14.5でありながら、さまざまなホップ（サファイア、アマリロ、モトゥエカ、モザイク、ギャラクシー、エニグマ）が使われているので複雑さが増している。

我々は、浮世絵がとてもかっこいいと思うので（本誌の表紙を見れば明白かも知れないが）、コエドビールの美味しいビールがこのスタイリッシュなパッケージでリリースされるのはとてもうれしい。醸造と浮世絵、それぞれの世界で技術を磨いた職人たちのコラボは、繊細で麗しい結果を生み出す。

コエドビールプレスリリース: https://www.coedobrewery.com/jp/news/7247/
UKIYO-E PROJECT: https://ukiyoe.today/jp/home
（英語） https://ukiyoe.today/