Drink Japan 2023


Tokyo Big Sight



日本最大の飲料に関する国際商談展、ドリンクジャパン。今年2023年は12月6日から8日にかけて開催される。本イベントは飲料業界に入りたいと考えている方も、すでに関わっている方も参加するべきものだ。ヨーロッパのドリンクテクやアメリカのクラフトブルワーズカンファレンスと同じような規模だが、その内容はビールだけに留まらず、全ての飲料に対応している(酒類、ソフトドリンク、フルーツ飲料など)。多くの製造会社が色々な種類の飲料を取り扱う現在の業界スタイルにはぴったりのイベントである。出展社には、ガジェットや大規模な機械の製造社、天然原料のサプライヤーや様々な問題の解決支援業社(ラボ分析、サステナビリティを含む)、そして多様な分野のエキスパートたちが揃う。

今年のイベントは東京ビッグサイトで開催され、400の出展社ブースとともに80講演ものカンファレンスセミナー(昨年は50講演)が行われる充実の内容だ。昨年は約25,000名が訪れており、今年も同じように賑わいを見せるだろう。国際的に活躍する講演者の中には、サントリー、アサヒ、キリン、コカコーラ、アンハイザー・ブッシュ・インベブのメンバーが含まれており、我々クラフトビール業界からは1997年から田沢湖ビールに携わっている小松勝久氏や那須高原ビールの代表取締役を務める小山田孝司氏が登壇する。ビール関連でもう一つお伝えしたいのが、参加するならば是非挑戦していただきたい抽選についてだ。佐賀アームストロング醸造所が国産のモルトを使用して作り上げた、ドリンクジャパンのオリジナルビール、DJペールエールが当たるかもしれない(ドリンクジャパンをXやFace Bookでフォローし、会場のキャンペーンブースで画面を提示することで参加可能)。

参加をお考えの皆様に、いくつかチェックしてほしい出展社がある。コトブキテクレックスは、クラフトビール醸造設備の製造会社で、日本人エンジニアに期待するような高品質な装置を提供している。また先ほども少し紹介したが、彼らは佐賀県での製麦にも携わっている。アームストロングのモルトは歴史はまだ浅いが、日本国内の小規模醸造所向けのサプライヤーとしてその存在感を強めている。彼らの手掛ける佐賀アームストロング醸造所のビールには、そのモルトを使用しており、製品の可能性を表している。さらにコロナ禍の厳しい時期には、缶詰製造のような設備の大切さが明らかになった。消費者のトレンドも変化し、これからもビールの持ち帰りは需要があるだろう。その規模に関わらず、缶詰設備の無い醸造所は厳しい状況が待っていると言える。インポーターのCowboy Craftのブースを訪れ、Wild Goose、Ss Brewtech、Micromaticなどの最新設備をチェックすると良いだろう。天然原料を探している方は、世界的に有名なYakima Chief HopsやFermentis(酵母)のブースに訪れるべきだ。ドリンクジャパンは、まるで醸造家向けの大規模なテーマパークのようだ。

ドリンクジャパンを訪れる場合には、驚くべきことに参加無料ではあるが、ウェブサイトから事前に来場登録が必要なのでご注意を。講演も同じく(見落としがちだが重要な要素だ)オンラインでの申し込みが必須だ。また、英語でのサポートも充実している(全ての講演ではない)。実際の参加者から今まで受け取ったフィードバックもよく、我々ジャパン・ビア・タイムズにとっても飲料業界の大きなコミュニティがこのような質の高いイベントに参加しているというのは非常に喜ばしいことだ。ぜひお気軽にご参加を!