Australian International Beer Awards


ビールのコンペ(審査会)がようやく開催されるようになってきた! 昨年はビールコンペのキャンセルが続いたが、新型コロナウイルスの状況が改善されている地域では、開催が復活の傾向にある。プロからのフィードバックが欲しいブルワー、名を売りたいブルワー、そしてチャレンジすることが好きなブルワーにとっては朗報だ。開催が決まったメジャーな大会の一つに、オーストラリアン・インターナショナル・ビア・アワーズ(以下AIBA)がある。これまでAIBAには日本国内のブルワリーやジャッジも数多く携わってきた。エントリーの締め切りが迫っているので、さっそく紹介することにしよう。

公式プレスリリースによれば、AIBAは「毎年開催される、樽生と缶・瓶ビールを審査する世界最大のビールコンペで、26か国40以上のブルワリーから2600ほどのエントリーがある」とのこと。本大会の審査は、ブルワーやビール業界のプロによって行われ、多くの大会と同じくブラインドテイスティングによって審査される。エントリーしたビールは、審査員からのくわしいフィードバックを受けられるので、ブルワリー側としては改善ポイントとして役立てることができる。

大阪の「クラフトビアベース」を経営する谷和(たに あい)は、本大会審査員として過去二度参加している。彼女いわく、「審査方法は各ビールの”品質"に対して評価される方式で、一位二位を決めるのではなく、 採点方式により、高品質な商品に『金賞』『銀賞』『銅賞』が受賞されます。また、各スタイルの金メダルの中から『金賞の中の金賞』(『Gold of Golds』)を選出し、授賞式のときに盛大に発表されます。AIBAのジャッジのうち、約60%がオーストラリアの方で、経歴の長い醸造家や、ブルーイングスクールの先生、ビール品質管理担当者など品質評価能力の高い方々がジャッジとして参加されています」だそう。

また谷は、「専門的目線の充実した審査員に評価していただく経験は日本では得難く、エントリーする価値はとても高いとおすすめします。出品においては、受賞を高品質の証として打ち出すことで販売促進の機会を設けることができるだけでなく、国外(特にオーストラリア)マーケットへの輸出のきっかけにもなるのでは、と考えられます」とも話している。

今年度の大会は、現在の状況に配慮して、ビクトリア州に住むビール業界に精通した面々が審査員を務める。ほかの変更点としては、ノンアルコール部門が新たに設けられ、IPA部門は「ベストモダンIPA」と「ベストトラディショナルIPA」に分けられることが決まっている。また「ベストスペシャリティビール」部門は「ベストスペシャリティビール」と「ベストスペシャリティフレーバードビール」に分割されることになった。これはこれまで世界レベルで行われてきた各コンペで、日本固有の原料を巧みに生かす日本のブルワーが得意とする領域だ。

エントリーに関するガイドラインや部門についての情報は公式ウェブサイトに掲載されている(リンクは下記参照)。エントリーの締め切りは3月26日だが、ビール受付期間は4月12日から30日まで。審査は5月中旬に行われる。

ブルワーのみんなへ。エントリーするならば、幸運を祈る! そして、申請や発送に関して不安があるなら、国内にいるクラフトビール業界の仲間に助けを求めよう。その価値はある!

公式ウェブサイト:
https://www.rasv.com.au/australian-international-beer-awards/

ガイドラインや申請フォームについてはここから
https://www.rasv.com.au/australian-international-beer-awards/competition-info/entry-booklet-and-forms/