All Together Now, Japan
自粛要請によって飲食店が大きな打撃を受けている。レストランはディナー客、ブルワリーの多くはタップルームからの売り上げが柱となっていた。サービス業(ホールスタッフ、バーテンダーやキッチンで働く人を含む)に従事している人々は経済的苦境に立たされている。店側は最低限の人員だけ残してスタッフを解雇したり、残れたとしても給料がカットされたりしている。中でも都市部は生活費がかさむために、以前からぎりぎりの生活だった人も多い。サービス業で働く人は追い詰められている。
ニューヨーク州ブルックリンのアザーハーフブルーイングは、サービス業界を応援するためのキャンペーン「オール・トゥギャザー」をスタートした。世界規模で展開されているこのキャンペーンでは、ビールのベースとなるレシピを公開。各ブルワリーはそれを基に地元の原料などを使用して独自のテイストを加える形だ。瓶や缶で販売するブルワリー向けのラベルデザインと、参加ブルワリーの一覧と地図を掲載したウェブサイトもリリース。本記事を執筆している現在(4月中旬)、40か国から613ものブルワリーが参加している。運営側は、売り上げの一部をサービス業に従事している人たちの支援のため寄付するよう各ブルワリーにお願いしている。ウェブサイトに掲載されている参加ブルワリーの一覧からは、そのブルワリーが支援している団体の記載もある。
京都醸造もこのキャンペーンに参加し、5月初旬にビールがリリース予定というのはお伝えした通りだ。4月中旬現在、京都醸造以外にも数多くのブルワリーが参加している。リストは以下の通り:ノムクラフトブリューイング(和歌山)、京都ビアラボ(京都)、バテレ(東京)、ウエストコーストブリューイング(静岡)、松本ブルワリー(長野)、うしとらブルワリー(栃木)、うちゅうブルーイング(山梨)、二兎醸造(トゥーラビッツ)(志賀)。まもなく各ブルワリーからリリースされるであろうキャンペーンビールを心待ちにしていよう。
消費者の立場では何ができるだろう? そう、ビールを飲むことだ! キャンペーンビールの全種類制覇に挑戦する猛者はいるだろうか?