Ushitora (Shimokitazawa)

クラフトビアバー西東京の雄は間違いなく、隣り合わせに並ぶBeer Barうしとらの2店舗だ。合わせて35種類のドラフトビアと3台のリアルエールのハンドポンプがある。「壱号店」と「弐号店」の銘柄のラインナップは重複せず、コンセプトも全く異なる。壱号店は少しフォーマルな雰囲気で、フュージョン料理をテーブル席で落ち着いて味わえる広い店。弐号店は串揚げをビールと一緒に楽しめる、オールスタンディングのカジュアルな店だ。

ありがたいことにどちらの店でも美味しいクラフトビアを最高のコンディションでいただける。冷蔵庫とサーバーの管理は常に徹底されている。東京中を探してもここまでの品揃えを誇る店はほとんどないだろう。実際、いくつかのビールは他所では味わうことができない。ホップが心地良いうしとらのハウスビール以外にも、特別な輸入ビールが1, 2銘柄あり、ビールを求めて放浪する喉の乾いた人を潤すこと間違いない無し。どちらの店にもタップに繋がれた日本酒がありオススメだが、試すのは最後までとっておいて。グラスはパイントとハーフパイントがあり、価格は必ずしも基準価格を反映するものではないが、例え東京の平均価格より高めだとしても、料理と一緒に楽しめることを考えれば納得の価格だろう。

予算の限られた美食家にとっては、弐号店はまさに夢の店だ。うしとらの店主であるトラさんは、ほっぺたが落ちるくらい美味しい串揚げをつくる。ポケットの中の少しのお金で充分で、彼が会計を間違えたと思うほど。衣は軽くサクッとしていて、深い味わいを損なうことはない。軽く済ませたいときでも心配はない。クラフトビアのセレクション同様、いつでも面白いフードがメニューにのっている。トラさんにオススメを聞いてみて。友人や同僚と、またはデートで、ゆっくり席に座って過ごしたいときは壱号店がいいだろう。一人で店に来てもバーカウンター席がある。わたしたちの定番メニューはピザなのだが、他のものもぜひ試してみて欲しい。サラダ、シェパードパイ、フィッシュ&チップスのような揚げ物など、幅広いメニューがあるから。