Hopping to San Francisco

By Eli Raffeld

2011年クラフトブリューワー会議(Craft Brewers Conference、以下CBC)が、サンフランシスコのユニオンスクエアにあるヒルトンホテルで開催された。参加者3,900名、セミナーは50超。また、ゴールデンゲートパーク内のカリフォルニア科学アカデミーでは目を見張るような歓迎レセプションが催された。レセプション会場には、恐竜、海洋生物、熱帯雨林から最も進化した生物「ビールおたく」までが進化の順に展示されており、これらに囲まれて、クラフトビールが時系列で登場。

試飲用ビールは100以上。ブリューワーさんから直接いただける。ここで体感せずにいられないのは、常に進化を続けているクラフトビール業界、そこに溢れる創造性と情熱だ。

そして開会宣言は3月24日木曜日の朝早く、ケン・グロスマン氏(シェラネバダ醸造所)とフリッツ・メイタグ氏(*アンカースチーム)により行われた。クラフトビール界の「元祖ロックスター」と紹介された両氏は、肘掛椅子に腰かけながら、醸造を始めて間もない頃の逸話を紹介し、コラボレーションビール「フリッツとケンのエール(Fritz and Ken’s Ale)」で乾杯。聴衆はすっかりいい気分に。

3日間の本会期中、ヒルトンホテルの会場では、プロのブリューワー、自家醸造家、サプライヤー、卸・販売業者などが、次の1年分の設備や製品を確保しようと、策を弄し駆け引きを繰り返す。CBCでは、アメリカ経済の中でも最速で成長しているセクターについて知見を得ることができる。ラベルやボトルの製造者、ホップや麦の生産者、イースト業者、ケグのレンタル業者、醸造設備業者などが展示ホールに並び、目も眩むような出し物や展示を行っている。最高のビールを作るという唯一の目的のためにせっせと歩き回る人々。ビールを蜜、人を蜂と見ればCBCの活気は養蜂場のそれに通じるものがある。

The boys of Bear Republic.



CBCではビールに関する教育と品質管理に重点を置いているが、それだけでは全体像を理解することはできない。CBCは巨大なパーティーなのだ。展示場ではいたる所にビールのサンプルやフードが待ち構えており、誰かがグラスにビールを継ぎ足してくれたり、数多くある特別室の1つへ招き入れてくれたりする。CBCはまた、この1年間の努力をねぎらい、新たなスタートを切り、次なる困難へ立ち向かうためのお祝いでもある。2012年サンディエゴで開催予定の次回へ向けて、CBCはますます多様化していくだろう。新しいブリューワーや、アメリカが提供すべき最上のビールと共に、熱のこもった勢いで。

クラフトビールやクラフトブリューワー会議についての詳細(英語)は、 Craftbeer.com または www.BrewersAssociation.orgへ。

*訳注:グロスマン氏はシェラネバダ・ブルーイングの創業者。メイタグ氏はアンカー・ブルーイング社の元オーナーで、醸造所を1から立て直し「アンカースチーム」を世に送り出した人物。

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