コエド、田沢湖受賞コメント~European Beer Star 2015~

12回目を数えるヨーロピアンビアスターでは、45カ国から1957銘柄のビールが出品され、日本からは田沢湖ビールがデュッセルドルフスタイルアルトビア部門で銅賞、コエドビールがジャーマンスタイルシュヴァルツビア部門で金賞を獲得した。両者を祝福するとともに、受賞コメントを掲載したい。 田沢湖ビール・小松勝久工場長からのコメント。 「ドイツ、デュッセルドルフで愛されているアルトビール。市街にはアルトビールを提供するブルワリーがたくさんありそれぞれの味わいがあります。そのデュッセルドルフで飲んだアルトビールでのうち、自分が一番美味しいと思ったブルワリーの味を参考にして研究や試行錯誤の末できた味が田沢湖ビールアルトです。アルトビールはベースモルトに焙煎モルトを加えており、色は赤褐色。さわやかなホップの苦味と麦芽の風味がマッチした味わいです。いろいろな料理と合いますが、特にハムソーセージなど肉料理と一緒に飲むとさらに美味しく飲めます。ヨーロピアンビアスターはドイツで開催されている世界大会です。アルトビールの本場・ドイツで賞をいただけたことは非常にうれしく思います。来年以降も挑戦し、さらに上の賞がいただけるよう頑張っていきますので、ぜひ応援よろしくお願いいたします」 コエドブルワリー(協同商事)からはまず、授賞式にも出席した、カスタマーコミュニケーションチーム・原田康平のコメント。 「コエドは近年、ビール審査会への出品は、世界中からビールが出品されるワールドビアカップとヨーロピアンビアスターに絞っています。特にこのヨーロピアンビアスターは、コエドの定番銘柄のスタイルの発祥地であるドイツで開催されていることもあり、受賞は大変誇らしく思います。アジア勢での受賞は日本だけであり、授賞式ではひと際大きな拍手をいただいたのが印象的でした」 同社の朝霧重治・代表取締役社長のコメント 「コエドではある特定のスタイルの再現に重きを置いているわけではありませんし、受賞そのものを目標としているわけでもありません。しかし定番商品の品質の安定化を非常に重要視していますので、手前味噌である社内評価のみならず、外部専門機関による一定の評価をいただけることは大切なことです。今後も一層醸造技術に磨きをかけていければと思います」 中国でヤンタイプラチナムブルワリーを経営し、このヨーロピアンビアスターだけでなくワールドビアカップや日本のインターナショナルビアカップでの審査経験を持つユン・ジュンウンは、ヨーロピアンビアスターの特徴をこう語る。 「ほかの世界的な審査会と比べて、ヨーロッパの伝統的なビアスタイルに特化している印象です。審査員の多くは大陸ヨーロッパ出身で、彼らはもちろんそれらに精通しています。ヨーロッパからはるか遠く離れた日本のコエドと田沢湖のビールが、ヨーロッパの本当に伝統的なビールとして味わえることは、素晴らしいことです」 なお、すべての受賞銘柄は下記リンクのページから参照することができる。 http://european-beer-star.com/ebs15_en/downloads/presse/winners2015.pdf 執筆・構成:Jinya Kumagai

アウトサイダーブルーイングがグランプリ獲得 ビアワングランプリ2015表彰式リポート

取材・執筆: Kumagai Jinya 2015年11月8日、東京・両国のポパイにて、2015年ビアワングランプリの表彰式が開催された。ビアワングランプリは、今年9月21日に行われたビール審査会とビアフェスティバルが複合したイベントであり、今年で2回目を数える。 今回は、100以上のクラフトビール取扱店 (飲食店と酒販店)に声を掛け、各店が勧める銘柄をノミネート候補として挙げてもらうよう打診。その中から、季節限定や不定期醸造の銘柄を除外して、出品を募った。 そうして出品されたビールは、9月21日に来場した一般参加者にテイスティングの上、人気投票してもらい、そこに同日に別会場で実施された審査員による採点を加味し、八つの部門ごとに受賞銘柄を選出した。審査対象となったノミネートビール数は58銘柄、審査委員・ジャッジ は17人(審査委員長:藤原ヒロユキ)、一般投票数 (有効票、1人当たり最多3票まで投票可)は237人から593票であった。 部門ごとの受賞銘柄は以下の通り(ブランド名/銘柄名)。 ○ウィートビール部門 門司港レトロビール/ヴァイツェン ○ライトカラーラガー部門 常陸野ネストビール/ラガー ○ライトカラーエール部門 のぼりべつ地ビール鬼伝説/金鬼SSSペールエール ○IPA部門 湘南ビール/IPA ○ダークカラービール部門 スワンレイクビール/アンバースワンエール ○スタウト&ポーター部門 いわて蔵ビール/オイスタースタウト ○ストロングビール部門 アウトサイダーブルーイング/ピットブルバーレーワイン ○フレーヴァー&スペシャリティー部門 アウトサイダーブルーイング/スコティッシュスモークエール これらのうち、全ノミネート中で最高得点を得てグランプリとなったのは、アウトサイダーブルーイング(甲府市)のスコティッシュスモークエールであった。ブルワーである丹羽智は、「今年でビールをつくり始めて19年目であり、来年は20周年。この節目に大きな賞をいただき、本当に感謝しています」と喜びを語った。 「すみだBeer Festival実行委員会」とともにこの審査会を主催したNPO法人「日本の地ビールを支援する会」の青木辰男理事長(ご存じのようにポパイのオーナーでもある)は、「こうした審査会を続けて良いビールを伝えていきたい。これからクラフトビールをつくるメーカーや扱うお店も増えていくであろうなか、私たちが『これが美味しいビールだよ』と初めて飲む人に教えてあげる義務があるのではないでしょうか。そうすることでビールの文化が広がっていくと思います」と審査会の意義を語った。 表彰式の後は引き続き懇親会が開かれ、参加者は各受賞ビールを楽しんだ。

Requiem for Taguchi Shohei

As many have sadly learned, Japan recently lost one of its most promising young brewers, Taguchi Shohei, to a sudden, unexpected medical condition. Most remember Taguchi as a gentle giant who was passionate about craft beer. He had devoted much of his adult life to it, culminating with his launch of Botanical Beverage Works in…

那須地ビール祭りが今週末に開催

2015年9月5日(土)・6日(日)に、栃木県那須町の余笹川ふれあい公園にて、那須地ビール祭り2015が開催される。実行委員長を務めるのは、会場の地元の那須高原ビール(弊誌2015年春号掲載)の小山田孝司社長だ。 このイベントは昨年9月の開催に続いて2回目。1回目は6ブルワリーで開催されたが、今回の出店ブルワリーは20と大幅に規模が大きくなった。東日本を中心に北は岩手県、西は山口県からブルワリーが参加する。参加ブルワリーの一覧はこちら。 ・アウトサイダーブルーイング ・伊勢角屋麦酒 ・猪苗代地ビール ・いわて蔵ビール ・うしとらブルワリー ・宇都宮クラフトビール(ろまんちっく村) ・大山Gビール ・御殿場高原ビール ・こぶし花ビール ・スワンレイクビール ・胎内高原ビール ・那須高原ビール ・日本クラフトビール(Far Yeast) ・みちのく福島路ビール ・箕面ビール ・富士桜高原麦酒 ・ブリマーブルーイング ・ブルーマジック ・プレストンエールブルワリー ・山口地ビール 栃木県内だけでなく、ほかの地方のブルワリーも出店するので、近隣住民も遠方からのビールファンも満足できるラインナップになっている。 さらにフードも2社から20社の出店に拡大し、和牛や乳製品、餃子など、地元の食材・料理が提供される予定だ。 プログラムも趣向を凝らしている。ビール10杯ごとにもらえるカードで参加できるビンゴ大会や音楽演奏(両日とも)、ヒーローショー(6日のみ)があり、家族連れでも楽しめるようになっている。またビールファンにとって注目なのは、こちらも両日にわたって開催される「利きビール対決」である。銘柄が分からない状態でビールを飲んでみて、銘柄名を当てるものだ。少なくともここ数年では、ビールイベントでのプログラムとしては初の試みなのではないだろうか。鼻と舌に覚えがあるファンはぜひ参加したいところだ。 ビールを存分に楽しむためには、前売り券がお得だ。3300円分(300円券が11枚)が3000円で下記の販売所で発売されている。 ・ホテルニュー塩原(那須塩原市) ・那須高原ビール(那須町) ・セブンイレブン西那須野西原店(那須塩原市) ・砂川印刷所(那須町) もしくは、イベント公式ウェブサイトの「お問い合わせ」ページから必要事項(氏名、住所、電話番号、予約部数)を送って予約し、当日イベント本部で購入することもできる。前売り券購入特典としては、二期クラブ(那須町)ペア宿泊券や、ご存じ那須高原ビール製の18年熟成ナインテイルドフォックスなど豪華景品が当たる抽選会への参加がある。 会場の余笹川ふれあい公園までは、最寄りのJR東北本線・黒田原駅からシャトルバスで。1時間に2、3本の運行を予定している。黒田原駅までは、東京方面からは東北新幹線で那須塩原駅まで行き、そこから宇都宮線・東北本線の下りに乗り換えて3駅(途中、黒磯駅で乗り換え)。仙台方面からは、同じく東北新幹線で新白河駅まで行き、そこから東北本線の上りに乗り換えて3駅。 JRの青春18きっぷ(5回分1万1850円、今季は既に発売終了)が残っている人は、活用をおすすめする。例えば東京駅から黒田原駅までは、JR線を乗り継いで3時間強で、片道乗車料金は3020円。青春18きっぷは1回分(2370円相当)で1日乗り放題になるので、往復で在来線を利用するとかなりお得になるし、片道でも元が取れる計算になる。在来線往復の場合は、肝心のイベント滞在時間が短くなってしまうので、5日に那須で泊まって5日と6日の両日にわたってイベントを楽しむのもいいかもしれない。

パイレーツオブスミヨシで5周年イベント

あなたも海賊船の一員に加わろう!〜江東区のパイレーツオブスミヨシが5周年記念IPA祭りを開催〜 江東区住吉の小さな海賊船・パイレーツオブスミヨシで、9月6日(日)に5周年イベントが行われる。同イベントはIPAをフィーチャーし、実に16種類以上のIPAが「時間制限なし」の飲み放題(5,500円)。朝11時から夜10時まで出入り自由なので、朝からビールマラソンをするもよし、夜の散歩がてらふらっと立ち寄るもよし。飲食物の持ち込みも自由だ。ビールのサービングはすべてセルフで、自分の手で好きなようにビールを注ぐことができる。また、女性にはフレッシュフルーツカクテル飲み放題、プレゼントなどの特典もある。かなり自由度が高く、お財布にも嬉しいイベントだ。 あなたもぜひこの小さな海賊船に乗船し、船員たちと杯を酌み交わそう! 現在予定している銘柄は以下の通り。 伊勢角屋麦酒 「限定IPA」 箕面ビール 「W-IPA」「 限定IPA」 所沢ビール 「ウィークエンダー 」「ザ・ダークホース」 ベアードビール 「帝国IPA 」「スルガベイインペリアルIPA 」「限定IPA」 サンクトガーレン 「XPA」 志賀高原ビール 「志賀高原IPA」 「インディアンサマーセゾン」「 House IPA 」「其の十」 城山ブルワリー 「万咲IPA」 アウトサイダーブルーイング「オーストラリアンIPA」「限定IPA」 T.Yハーバーブルワリー 「IPA」 ヤッホーブルーイング「インドの青鬼」 銘柄は今後も増える予定とのことだ。