by Prof. Mark Meli
Soralama(ソララマ)は、イタリアのピエモンテ州のスーザ渓谷にあるクラフトブルワリーだ。醸造開始から20年が経つ彼らのビールは最近、インポイント・ジャパン社によって日本に輸入され始めたばかりである。現在、Soralamaブランドとして4種、そしてBitrexブランドとして3種のビールが輸入されている。前者は、伝統的なヨーロピアンスタイルで、後者はアメリカンスタイルに近い。我々は最近、これらすべてのビールを試飲する機会に恵まれ、非常に感動した。
まず始めに「Slurp Dry Hopped Pils(スラープ・ドライホップ・ピルス)」を試飲した。イタリアンスタイルのピルスナーは世界中で、特に米国で人気が高まってきている。Slurp Dry Hopped Pilsはスタイルに忠実で、辛口ですっきりした味わいだ。またホップが利いており、カスケードホップがグレープフルーツとホワイトグレープのアロマを放ち、最後に強い苦味が残る。「Ex(エックス)」はベルジャンブロンドエールで、小麦、オーツ麦、ライ麦、スペルト小麦、大麦の5種類もの穀物からつくられている。芳醇で、穀物の香りと旨味がしっかりと感じられ、核果実とハチミツの特徴もある。アルコール度数が高いものとしては、ベルジャンストロングダークの「Oh(オー)」がある。デュッベルの理想とも言える、麦芽のコクと、干しぶどうとチョコレートの香りが感じられる。ドゥンケルボックの「Wow(ワオー)」は、同じく芳醇で、麦芽のコクが感じられるが、軽い。もちろんこれは、ラガー(下面発酵のビール)である。
これらのベルジャンスタイルとラガー系のビールはすべてとても美味しい。しかし、我々はアメリカンスタイルのBitrexビールがさらに美味しいと感じた。それらのビールはIBU値が40、50、60と上がるに従い、番号付けされている。「Single Hop 40(シングル・ホップ・フォーティー)」はアメリカンペールエールで、シムコーホップのみが使われている。鮮やかで、グレープフルーツとレモン、松の樹脂の香りが漂う。爽やかで軽く、試飲した中で私たちの1番のお気に入りとなった。「California 50(カリフォルニア・フィフティー)」はなかなか見掛けることのないカリフォルニアコモンビールで、ラガー酵母を使って高温で発酵されている。ホップと麦芽により、とてもフルーティーで、非常に辛口でクリーンな仕上がりである。「Bitrex 60(ビトレックス・シックスティー)」はイングリッシュモルトとアメリカンホップと太平洋のホップを使ったIPAで、琥珀色で麦芽からくるハチミツ、オレンジ、そしてピーチの香りの特徴がある。
現在、イタリアではクラフトビールがこれまでになく人気がある。800以上もの醸造場があるが、品質は様々だ。Soralamaは、その中でも古いクラフトブルワリーの一つであり、幅広く、上質のクラフトビールを20年間つくり続けている。我々は今後、日本でより多くの種類のSoralamaビールを飲めることを楽しみにしている。
合同会社インポイント・ジャパン
info@japancapsule.com
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