[caption id="attachment_3113" align="alignnone" width="900"] 授賞式に出席したコエドブルワリーの樋代卓矢(左から2番目)と原田康平(左から3番目)[/caption]
12回目を数えるヨーロピアンビアスターでは、45カ国から1957銘柄のビールが出品され、日本からは田沢湖ビールがデュッセルドルフスタイルアルトビア部門で銅賞、コエドビールがジャーマンスタイルシュヴァルツビア部門で金賞を獲得した。両者を祝福するとともに、受賞コメントを掲載したい。
田沢湖ビール・小松勝久工場長からのコメント。
「ドイツ、デュッセルドルフで愛されているアルトビール。市街にはアルトビールを提供するブルワリーがたくさんありそれぞれの味わいがあります。そのデュッセルドルフで飲んだアルトビールでのうち、自分が一番美味しいと思ったブルワリーの味を参考にして研究や試行錯誤の末できた味が田沢湖ビールアルトです。アルトビールはベースモルトに焙煎モルトを加えており、色は赤褐色。さわやかなホップの苦味と麦芽の風味がマッチした味わいです。いろいろな料理と合いますが、特にハムソーセージなど肉料理と一緒に飲むとさらに美味しく飲めます。ヨーロピアンビアスターはドイツで開催されている世界大会です。アルトビールの本場・ドイツで賞をいただけたことは非常にうれしく思います。来年以降も挑戦し、さらに上の賞がいただけるよう頑張っていきますので、ぜひ応援よろしくお願いいたします」
コエドブルワリー(協同商事)からはまず、授賞式にも出席した、カスタマーコミュニケーションチーム・原田康平のコメント。
「コエドは近年、ビール審査会への出品は、世界中からビールが出品されるワールドビアカップとヨーロピアンビアスターに絞っています。特にこのヨーロピアンビアスターは、コエドの定番銘柄のスタイルの発祥地であるドイツで開催されていることもあり、受賞は大変誇らしく思います。アジア勢での受賞は日本だけであり、授賞式ではひと際大きな拍手をいただいたのが印象的でした」
同社の朝霧重治・代表取締役社長のコメント
「コエドではある特定のスタイルの再現に重きを置いているわけではありませんし、受賞そのものを目標としているわけでもありません。しかし定番商品の品質の安定化を非常に重要視していますので、手前味噌である社内評価のみならず、外部専門機関による一定の評価をいただけることは大切なことです。今後も一層醸造技術に磨きをかけていければと思います」
中国でヤンタイプラチナムブルワリーを経営し、このヨーロピアンビアスターだけでなくワールドビアカップや日本のインターナショナルビアカップでの審査経験を持つユン・ジュンウンは、ヨーロピアンビアスターの特徴をこう語る。
「ほかの世界的な審査会と比べて、ヨーロッパの伝統的なビアスタイルに特化している印象です。審査員の多くは大陸ヨーロッパ出身で、彼らはもちろんそれらに精通しています。ヨーロッパからはるか遠く離れた日本のコエドと田沢湖のビールが、ヨーロッパの本当に伝統的なビールとして味わえることは、素晴らしいことです」
なお、すべての受賞銘柄は下記リンクのページから参照することができる。
http://european-beer-star.com/ebs15_en/downloads/presse/winners2015.pdf
執筆・構成:Jinya Kumagai