Craft Beer Marketは、喉の乾いたビール好きにはパラダイスのような店。とりわけ物価の高い東京で、ここのようにクラフトビアのパイントグラスを一杯 ¥780で提供できる店はほとんどないからだ。フードも素晴しく、手頃な価格で提供されている。倹約家でなくったって、この店を気に入るだろう。少しの予算で満足できるご馳走を楽しめるのだから。
30 あるタップには、東京でも屈指の豊富な銘柄が揃う。ビールは洗練されたシステムによって最高の状態に保たれ、木製のカウンターバーの後ろにそのサーバーの 一部が見える。虎ノ門エリアには経済観念がしっかりしたサラリーマンが多く、それもビールの価格をリーズナブルに設定している一因だろう。同じ理由で大手 3社のビールも揃っている。一方、スタイルごとに見やすく整理されたメニューは、国産クラフトビアで埋め尽くされている。いろんな銘柄を試したいなら、 ハーフパイント(250ml)¥480がおすすめだ。バーレイワインはブランデーグラス(150ml)で味わえる。
経験豊富なシェフによるタパススタイルの料理はどれも、ビールに引けを取らずハイレベルだ。料理を目当てに訪れる客もいるほど。季節や仕入れによって変わる メニューは、魚・肉に分かれている。しっかり食べたいなら、エビのガーリックオイル煮 ¥700、牡蠣・ベーコン・ほうれん草のソテー ¥900、ラム肉のつくね ¥900、鴨モモ肉のコンフィ ¥1,100、ソーセージ盛合せ ¥900などがおすすめ。どれも味わい深く、ビールとの相性も抜群だ。「Side」メニューからもフレッシュトマトのブルスケッタ ¥600からシンプルなポテトフライ ¥500まで、色々と選べる。テーブルチャージは1人¥300で、オードブルが出される。
店 内はいつも活気にあふれ、特に金曜日は賑やかだ。外にある樽のテーブルは、友人とスタンディングでビールを楽しむのに丁度良い。予約がなく店内に座れない ときにも便利だ。場所柄、サラリーマンのたばこの煙が気になることはあるが、通りに面したドアから新鮮な空気が入るので我慢できないほどではない。週末は 人通りがまばらになる地域なので、土曜・日曜は定休。平日はランチ営業もしていて、その時間にクラフトビアを楽しめる、東京では数少ない店のひとつにな る。